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オーク君

先日、メルモのお友達のオーク君(フラットコーテッドレトリーバー)が亡くなりました。
8歳と6ヶ月でした。
オーク君はメルモのしつけ教室でクラスメートだったカレンちゃんの弟分で、そのカレンちゃんは一足先に虹の橋へ旅立っています。
オーク君の病気は珍しい『高分化型線維肉腫』というものでした。
近年報告されるようになった病気で、症例も少なく国内では年間に数例程度です。
珍しい病気ゆえにあまり情報もないので、参考のためにカレンオークママにも協力していただき少し闘病の経緯をご紹介しようと思います。

最初は鼻の右横、頬のあたりの皮下に1×2センチ程度の異様に固い部分を見つけたそうです。
見た目には全く変化はなくたまたま触って気がついたそうですが、石か骨のように固い物でこれは何かおかしいと急いで病院へ。
検査の結果、この病気だとわかりました。
最初お話を聞いた時には「悪性腫瘍ではないらしい(悪性腫瘍と良性腫瘍との間に位置づけられている)」ということだったので少しホッとした記憶があります。悪性でなければなんとかなるだろう、という印象があったのですね。
しかし今現在では悪性腫瘍と考えられているそうです。

高分化型線維肉腫
大型犬の頭頸部に出来る腫瘍で圧倒的にゴールデンに多く発症する。
転移は非常に遅いが根が深く増殖する。
高分化型線維肉腫という名前から線維肉腫の一種と思われがちだがそれとは別物。
局所は根を張るようにジワジワと侵襲していく。

治療法としては拡大外科手術(腫瘍の周りの組織を大きく取る)という方法になるそうですが、相当大きく切除しても再発する可能性は高く、特にオーク君の場合は鼻鏡全部と右頬を切除する必要があり、QOLの低下や感染症などのリスクが大きい上メリットがないことから手術は選択せず。抗がん剤が効く率は低く放射線治療も効きにくい、病院からは消炎鎮痛剤をだしていただくしかない、ということでした。
腫瘍がどの方向に増殖するかによって今後の状態は左右されること(目に行けば見えなくなるし、口の中に行けば食べられなくなるし、もちろん脳に行ったら…)、最終的には命にかかわる病気だと聞いて、なんとか影響が最小限におさまってくれれば…と願っていました。

手術を選択しなかったので、食事療法やサプリなど出来うる限りのことをしてパパとママはがんばっていたと思います。
ホリスティック(代替)医療の音響療法やAWG療法などもしばらく試みましたが、オーク君が嫌がったので断念。(治療自体は犬に負担のかかるものではありませんが、治療時間が3時間強と長いためオーク君はそれがイヤだったみたいです)
そして意外にも腫瘍にとてもよかったのが「海」だったそうです。
海に行って泳ぐと腫瘍の一部が収縮し、少しずつ剥がれ落ちていくということでした。
やはり海水のミネラルが腫瘍に効いたのでしょうか。
暖かい間は週2回近郊の海に泳ぎに行き、冬になっても週1回は海に行ってアクアトイをレトリーブさせて遊びながら患部が海水に付くようにしていました。
海で遊ぶのが大好きだったオーク君にとってはこの上ない治療法だったのではないでしょうか。神様のプレゼントだったのかな。
そんな感じで頬の腫瘍は少しずつ大きくなってはいましたが、オーク君はとても元気でこのままちょっと“腫れ”があるだけで普通に生活していけるのではないかしら?と思うほどでした。



結局1年と4ヶ月がんばりました。
担当の獣医さんもこれだけ頑張ったことに驚かれていたそうです。
最期は患部からの出血の頻度が高くなり貧血状態になってしまったそうですが、苦しむことなくリビングのバリケンの中で眠るように旅立っていったと聞き、少し安心しました。
亡くなる前日まで普通にゴハンも食べてお散歩にも行き、そしてなんと前日にも海に行って遊んだそうです。
(オーク君の一番最近の様子は犬カフェ『Cafe Russ-Kich』さんのブログに掲載されています)


オーク君、もうお顔もスッキリして空を走り回ってるね。
お姉ちゃんのカレンちゃんも迎えてくれてるし、メルモもきっとコソ~ッとご挨拶してるハズ。
みんなと楽しく過ごしてね。
本当にお疲れ様でした。
ありがとう!

オーク君_c0012120_1283419.jpg


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by kura_yang | 2010-01-30 23:59 | 犬:一般

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